科学の方法

期首のいそがしさやら連休やらで手間取っていたが、中谷宇吉郎『科学の方法』をようやく読了した。トーマス・クーン『科学革命の構造』より一般向けに書かれており、読みやすくなっているが、「科学的」な見地とはいかあなるものかというのが俯瞰的に理解でき、名著と呼ばれるにふさわしい。初版は1958年だが、放射能半減期を丁寧に解説しているあたりは、あまりにもタイムリー。執筆当時に原子力の素晴らしさが唱道されていたようで、現在の状況をみて中谷先生はどう思うのだろう、と思いを巡らせてみる。これからも書物を読んでいこうと思うのだが、要約して紹介する練習も必要かと思う。私としては、フォーマットを決めて手際良くやるのがカッコ良い、と感じてしまうのだが、会社で書く研究報告の要旨のようでもまずいような気もする。書き方は考え中である。

科学の方法 (岩波新書 青版 313)

科学の方法 (岩波新書 青版 313)